京都二条寺町の【村上開新堂】 京都で最も古い洋菓子店、店内はしっとりわびさびの世界
こんにちは、トルテです。
本日は京都・寺町二条の老舗洋菓子店、
【村上開新堂】です。
開業は明治40年。京都で一番古い洋菓子屋さんです。
建物は昭和初期のもので、当時の面影をそのまま伝えています。
タイル張りの床に大理石の柱。昭和のモダンな香りがしますね。
ショーケースも時代を感じます。
「私が小さい頃の洋菓子やって、こんな感じやったなぁ~」と懐かしくなる店内です。
テイクアウトの焼き菓子がずらり。有名な缶入りクッキー(要予約)もありますよ(お客さんがいらしたので撮影は断念)。
店内の様子
店舗の奥がカフェスペースになっています。
エントランスも「和」ですね。さっそく、靴を脱いでカフェスペースへ。
部屋は3部屋あります。
4名ほどの個室と、2人掛け個室。そしてこちらがメインのお部屋になります。
ひとり用の椅子が3客と、他に2人用、4人用のテーブルがあります。
ひとり用の椅子はすべてお庭に向かって置かれています。
瓢箪のような欄間がテキです。
因みに、4名個室はこんな感じ。実際はもっと暗めでステキですよ。
和の庭
京都の老舗のカフェは、どちらもお庭が立派です。
村上開新堂のお庭も良いですよ~。こじんまりとしていて、こんなお家に住みたい!と思います。
こちらは店内のソファからの眺め。手前の黒い石張りがモダンですね。
右手がお手洗いになっています。
外に出ると更にステキです。
トイレ前の縁側に座って眺めていたい(ジャマや!)
青紅葉がきれいやわ~。
本日のスイーツ
【焼き菓子セット・900円】
メニューの中から、ドリンクと焼き菓子を1つ選びます。
焼き菓子の種類は、【ロシアケーキ・マドレーヌ・ダックワーズ・フロランタン・ガレット】。
私は【開新堂ブレンド】と【ロシアケーキの柚子】のセットに。
しっとりしたクッキー生地に甘酸っぱい柚子。ホームメイドな素朴な味わいのクッキーです。
【開新堂ブレンド】はすっきりとしたお味で、とっても飲みやすい!
甘いクッキーと良く合います。
お庭を眺めながらコーヒーを。
贅沢な時間です。
メニュー
好事福蘆は11月~3月限定。
「こうずぶくろ」と読むんだそうです。紀州みかんを丸ごと使ったゼリーです。
店舗情報
*営業時間 10:00~17:00
*LO16:30
*販売は18:00まで
*定休日 日・祝・第3月曜日
*所在地 京都市中京区寺町通り二条上ル東側
駐車場情報
一番近いところは【コンセプト御幸町二条パーキング】
お店まで徒歩2分ほどです。
20分・200円(一部上限設定あり)
収容台数・7台
https://concept-kyoto.com/searchs/timepark/detail/?pno=263
最後にちょっと無駄話 寺町通りについて
京の南北の道
村上開新堂さんは【寺町通】の御所寄りの場所にありますが、寺町通は、北は紫明通り(北大路通りのちょいと手前)、南は五条通りまで続いています。
その距離、約5キロ。Google Mapで測ったのでだいたいですが、歩けばもっとあるかもしれません。
秀吉と寺町
寺町通りを歩いて思うのは「寺が多いなぁ~」。
寺町っていうくらいなので当たり前なんですが、京の町に点在していた寺社をこの地に集めたのは豊臣秀吉なんです。
当時は宗派を超えて80の寺社が並んだそうですよ。
神社仏閣がずらりと並ぶ景色は壮観だったでしょうね。突然「移転せい!」と命じられた寺社側は大変だったでしょうけどね…。
そもそも秀吉が通りの東側に寺を集めた目的は、税徴収の効率化と京の防衛だったそうです。
京に攻め込んできた敵が、ずらりと並ぶ宗教施設を前に戦意消失…てなことなんでしょうか。税徴収は太閤検地のひとつなのかな?
でも、秀吉に指定された移転先は寺町通りと鴨川との間なので、狭い土地に起こりがちな火災とか、鴨川の水害とか、あんまり良い場所ではなかったようです。
江戸時代になれば、他の場所に引っ越す寺もあったとか。
電気街
寺町通りを四条からちょっと先まで下りますと、この辺りは昔は電気店が軒を連ねていました。
無線ラジオから始まって、ファミコン時代からパソコンへ。
扱う商品は変われど、京の電気街として賑わっていた寺町電気街ですが、ネット通販と京都駅前のヨドバシカメラ進出などによって衰退の一途をたどります。
そして先日(2021年4月)、ついに最後の大型店「エディオン寺町店」が閉店となりました。
時代は移る…ですねぇ。
寺町電気街についての記事です。面白いですよ。
散歩でどうでしょう
さて、いろいろあった寺町通ですが、お天気の良い日にお散歩なんていかがでしょうか。
全長5キロなので、歩けば1時間半くらいでしょうか? 自転車なら20分~30分くらい?
お店やお寺に寄り道しながらブラブラ歩く。贅沢な休日のすごしかたではないでしょうか。
ぜひ一度、お試しあれ。
★お読みいただきありがとうございます。